ノウハウ

経理に向いている人・向いていない人の特徴|仕事内容も解説

栗田 謙人
更新日:2023/10/03

経理への転職を考える際、自分が向いているのか気になる人は多そうです。経理への向き不向きは、仕事内容を知ることである程度予測がつきます。仕事に関連する資格を取り、入社前に対策を打つことも可能です。この記事では、経理に向いている人の特徴や仕事内容について解説します。

目次
  • 経理の仕事内容
    • 1日の業務
    • 月ごとの業務
    • 年単位の業務
  • 経理に向いている人の特徴
    • 数字に苦手意識がない人
    • データの集計や分析が得意・好きな人
    • コミュニケーション能力に自信がある人
    • 責任感の強い人
    • 計画を立てて物事を進められる人
    • 精密な作業が得意な人
  • 経理に向いていない人の特徴
  • 経理になるために活用できるスキル
    • 日商簿記検定
    • ファイナンシャル・プランニング技能士
    • ソフトウェアスキル
  • 経理についてよくある質問
    • 未経験でも転職できる?
    • 経理の仕事はきつい?
    • 経理の仕事は将来なくなる?
    • 経理の年収は?
  • 経理に向いている特徴を確認し、転職を考えよう
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経理の仕事内容

経理の向き不向きを知る上で、まずは仕事内容を知りたいところです。どの職場でも年間で取り組む業務に大差はないので、大まかな流れを捉えておくと働き方をイメージしやすいでしょう。

1日の業務

経理の毎日の業務は、主に以下のような内容です。

  • 現金出納帳の管理
  • 伝票整理
  • 経費精算
  • 備品の購入

現金出納帳とは、会社のお金がいつ・どこで・何のために出入りしたかを記録する書類のことです。消耗品の購入や、従業員へ現金での交通費支給などが当てはまります。

伝票整理とは、会社で買った際についてくる納品書などを記録し経営陣に報告する作業のことです。経費精算とは、従業員の出張での旅費や、交通費など従業員が仕事のために使ったお金を会社から払い戻す業務をいいます。

備品の購入とは、パソコンや机などの仕事に必要な設備を購入することです。ボールペンやコピー用紙などの消耗品とは異なり、一度買ったら使う年数が長いものの購入や記録を行います。

月ごとの業務

経理の月ごとの業務は、主に以下のような内容です。

  • 給与計算
  • 勤怠管理
  • 売掛金の回収
  • 買掛金の支払い

給与計算は、働いた時間や各種保険、税金などを算出し従業員の賃金を決める業務です。勤怠管理は従業員の労働時間や休みの日などを把握し、正しい給与計算や働きすぎていないかの確認に役立てます。

売掛金の回収とは、会社が顧客に売ったものの代金を後からまとめて振り込んでもらうことです。買掛金の支払いは、会社が買ったものの代金をまとめて振り込むことをいいます。

年単位の業務

経理の年単位の代表的な業務は、以下の内容です。

  • 決算書の作成
  • 貸借対照表の作成
  • 年末調整

決算書とはお金の流れを年度ごとにまとめる書類のことで、財務状況や経営成績の把握に役立ちます。会社内だけでなく、株主や取引先などへの報告にも用いられる大事な書類です。貸借対照表も同じく会社のお金の流れを把握するための表で、資金をどこからどのように調達し保有しているかがわかります。

年末調整とは、従業員から徴収した税金を再確認する業務です。年単位の仕事はほかにもありますが、社会保険や税金関連のような外部への報告が必要な業務が多くあります。

経理に向いている人の特徴

経理の仕事を行うにあたって、自分に向いているかどうかが気になるところです。経理は特有の業務が多いことから、向き不向きが分かれる部門ともいえるでしょう。

数字に苦手意識がない人

会社におけるさまざまな数字を扱う部門であるため、数字に苦手意識がない人は経理に向いているといえます。前述の仕事内容の通り、経理は日々お金に関する業務をするため数字と向き合うことは避けられません。ただ単に数字を扱うだけではなくミスなく処理し、計算が合わない時は間違っている部分を探すスキルも求められます。

正確に数字を処理できる人は、業務に向いているといえるでしょう

データの集計や分析が得意・好きな人

経理の主な仕事内容はお金の管理や記録ですが、企業によってはデータの集計や分析の役割を担う場合もあるようです。入力や記帳作業が電子化し、スピーディに処理できるようになったことが要因の一つと考えられます。なぜなら、会社のお金の流れを日々把握している経理が、分析を通して経営に役立つ情報を伝えることで企業の成長に繋がるためです。

データ集計や分析が好きな人は、経理で力を発揮することができるでしょう。

コミュニケーション能力に自信がある人

コミュニケーション能力があり、従業員と良好な関係を築ける人は経理向きです。経理にはデスクワークのイメージを持つ人が多そうですが、人とのやり取りが欠かせない部署でもあります。

経理には締め切りが決まっている業務が多く、時に他部署に急ぎでお願いしなければならないことも多いものです。緊急時でも、普段から従業員とのやり取りが上手な人には優先的に対応してくれる可能性があります。人との関係構築が得意な人は、経理でも力を発揮できるでしょう。

責任感の強い人

責任感が強く、最後まで物事をやり切る人は、経理に向いているといえます。経理の仕事は日々の積み重ねが重要で、年度末にはそれをまとめた報告書類が多いことが特徴です。提出期限のある書類や会社の信用に関わる情報を扱うので、途中で仕事が止まってしまうと会社経営に影響が出てしまいます。

地道な作業が多い部門ではありますが、最後までやり遂げる人に向いています。

計画を立てて物事を進められる人

経理には期限が決まっている仕事が多いため、計画を立てて物事を進められる人が向いています。給与計算や勤怠管理は社員の賃金に直結するため、毎月期日までに正確に仕上げなければなりません。

年度末は処理する内容が多く、時間外労働を余儀なくされることもあります。急な仕事が舞い込んできて予定通りにいかないこともあるので、イレギュラーな場合にも対応可能な計画を立てて実行できる人に向いているでしょう。

精密な作業が得意な人

お金に関わる内容はミスが許されないので、経理には精密な作業が得意な人に向いています。お金の情報は信用に繋がるため、ミスがあったら数字が合うまでやり直ししなければならなりません。実際にお金の計算にミスがあると、申告書類の訂正や場合によっては税金を多く支払わなければならないケースもあります。

特に忙しい時期は集中力を維持する必要があるので、もともと精密な作業が苦でない人は経理に向いているといえるでしょう。

経理に向いていない人の特徴

一方で、経理に向いていない人の特徴として以下が挙げられます。

  • 数字が得意ではない
  • クリエイティブな仕事をしたい
  • スケジュール通りに行動できない
  • 緻密な業務が苦手
  • 責任感がない
  • 人と関わるのが苦手

経理は部門の特性上、数字を避けることができないため、計算や集計が苦手な人は苦労しそうです。基本的な業務内容が管理や計算であるため、クリエイティブな仕事をしたい人には物足りなく感じるでしょう。

また、全体進行に関わる仕事が多いので、締め切りを守るためにスケジュールを立てる必要があります。計画通りに行かないこともあるので、締め切り間近にならないと仕事を始められない人は自分の首を締めることになりそうです。急いで仕事をするとミスに繋がるので、余裕を持って緻密な業務に取り組まなければなりません。

他部署とのやり取りが多い経理にとっては、対人スキルが重要視されます。あまり人と関わりたくない人は、仕事が上手く進まず苦戦する可能性があります。

経理になるために活用できるスキル

経理として働くにあたって活かせるスキルを知りたいと考える人は多そうです。転職活動に向けてスキルアップしておくと、実際に経理になった時の業務の助けになるでしょう。

日商簿記検定

日商簿記検定とは、経理で扱う数字の理解や書類の作成などを学べる資格のことです。経理が日々行う伝票の記録や、年間のお金の流れをまとめる決算書の作成ができるようになります。実際の経理の仕事を学ぶことができるので、取得しておくと入社後の仕事がスムーズに進みそうです。

難易度は3段階あり、3級を取得していると実務に役立つ知識が得られます。2級ではさらに多様な帳簿方法を学ぶので、合格すると即戦力としての実力が身につくでしょう。

参考:簿記2級が活かせる仕事とは|資格取得のメリットや未経験から経理への転職について解説

ファイナンシャル・プランニング技能士

ファイナンシャル・プランニング技能士とは、個人の資金計画を行い目標達成のためのアドバイスを行う資格のことです。経理が取得すると企業での税や投資に関する知識が身につき、相談を受けられるようになります。アドバイザーとしての知識は、今後経理に求められる経営者目線での分析力に繋がるでしょう。

特に2級以上は金融業界でも活躍できる知識レベルを得られるため、キャリアアップを考える人は積極的にチャレンジしてみましょう。

ソフトウェアスキル

近頃では業務のデジタル化が進み、経理の仕事も自動化できる部分が増えつつあるのは事実です。今は手作業で行っている業務でも、将来的には専門のソフトウェアを使用する企業が増えていくと考えられます。企業によって使用するソフトウェアは異なる可能性がありますが、Excelや会計ソフトなどの基本的な使い方を押さえておくことが大切です。

ただし、デジタル化がなされても入力ミスの確認や最終チェックは人間が行わなければなりません。お金の計算や記録方法の基本を知っておくために、資格勉強でスキルを身につけておく必要があるでしょう。

経理についてよくある質問

経理への転職を考えている人には、特有の疑問を持っているケースは少なくありません。わからないことは今のうちに解決し、すぐに転職活動を始められる状態にしておきましょう。

未経験でも転職できる?

経理未経験者でも、ポイントを押さえて就活をすれば転職できると考えられます。経理未経験者の求人が出やすい7月から10月頃を狙い、就活を行うことがおすすめです。求人が多い時期に転職活動を行うほうが効率よく、一度に集中して取り組めるので7月頃までには就活の準備を終わらせておきましょう。

経理の仕事はきつい?

経理の仕事をきついと感じる人は少なくないようですが、よく聞かれる理由として繁忙期の忙しさが挙げられます。月末や期末など忙しい期間はどの会社にもあるため、ある程度はやむを得ないことを事前に理解しておくべきでしょう。忙しいとわかっていれば対策を打つこともできるので、業務の仕方や物事の進め方を自分なりに工夫していくと仕事がしやすくなると考えられます。

経理の仕事は将来なくなる?

経理業務のAI化が進み、仕事がなくなるかもしれないと考える人は少なくないようです。業務が少なくなることはあっても、完全に仕事がなくなることはないと考えられます。イレギュラーな決算対応や、経営陣への資金状況のわかりやすい説明などはテンプレート化されておらずAIでの対応は難しいことが事実です。AIに任せた部分の最終チェックも人間が行わなければならないため、経理の仕事がなくなる心配はないといえるでしょう。

経理の年収は?

転職会議(※1)の発表によると、経理の年収は以下のように推移します。
(※1)参考:転職会議 経理の年収まとめ

年齢層 平均年収
20代後半 420万円
30代 500万円
40代以上 553万円

企業規模や地域によって差異はあるものの、30代からはリーダー候補や部長・課長職に就き年収を上げていく人が多いようです。年齢が上がるごとに年収も自動的に高くなるわけではなく、経験や知識を身につけマネジメントに携われる人材であることが求められます。資格取得などを通してスキルを習得し、さらなるキャリアアップを目指しましょう。

経理に向いている特徴を確認し、転職を考えよう

経理に適性があれば向上心にも繋がりやすいので、自分の資質と合っているかを見極めつつ転職を検討しましょう。

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株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。