労務経験者が魅力的な職務経歴書を書く方法|書くべき項目やポイントを解説
労務、特にマネージャークラスの募集では、経験者が圧倒的に有利です。労務の業務範囲は広く多岐にわたります。どの業務に実務経験があるか、どの分野でリーダー経験があるか、実績や成果があるか、について記した職務経歴書は、転職活動の成功を握る重要なものです。
ここでは、労務経験者が職務経歴書を書く際に注意したいポイントを説明していきます。
- 労務経験者が職務経歴書を書くときのポイント
- 業務経験・スキル・実績(成果)の3点を盛り込む
- 職務内容は数値も盛り込む
- 担当した業務が多すぎる場合は転職先に合わせて調節する
- 5W1Hで職歴や業務内容を記している
- 簡潔なビジネス文書で書いてある
- 成果や取得している資格などは箇条書きでも良い
- 日付を間違えていないか
- 文字のフォントやサイズが統一されているか
- 今まで勤めていた会社でしか通用しない言葉を使っていないか
- 資格などは正確な名称か
- 提出フォーマットの再確認
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労務経験者が職務経歴書を書くときのポイント
労務は、専門性が評価される職種ですので、経験者は応募する企業で活かせる実績や成果をアピールすることがポイントです。職務経歴書は、採用担当者が最初に応募者を判断する物ですので、印象や記憶に残る工夫をし次のステップに進めるようにしましょう。
業務経験・スキル・実績(成果)の3点を盛り込む
労務の業務は多岐にわたります。応募する企業は、求人情報に具体的な担当業務を書いてますので、その内容にマッチする業務経験やスキル、実績があると有利です。
業務経験は、具体的な業務範囲を記入するようにしましょう。何をどのくらいやったのかが判らないと、採用担当者は、応募者の能力を判断しづらいです。ITスキルや資格などのスキルも、具体的に箇条書きで示しましょう。資格を記入する際は、正式名称と取得年月日を正確に表記してください。
業務改善や新システム導入を主導した実績は、それにより削減された工数や労働時間を具体的に書くことで、採用担当者が、応募者の能力を把握しやすくなります。
職務内容は数値も盛り込む
前職までの経歴を記す際、管理をした会社の規模や従業員数、資本金、などの項目を正確に記してください。それにより、採用担当者は、どの程度の規模で実務が可能かどうか判断できます。
また、入社年月日、在籍年数という基本的な情報とともに、労務部署の人数、マネージャーの経験があるならば部下の人数まで、具体的な数値を書くと説得力が増します。
職務内容は、採用担当者が応募者の実務能力を判断する材料です。特に労務職の場合、実務でどの程度の活躍ができるかを、採用担当者は知りたいと思っています。ですので、応募する場合は、できるだけ自分が経験してきた業務内容やその役割、成果について、具体的かつ正確に伝えたほうが選定されやすくなるのです。
数値による記述は客観的ですので、なかなか伝わりにくい実務経験を正確に伝えることが可能になります。
担当した業務が多すぎる場合は転職先に合わせて調節する
職務経歴書は限られた紙面に情報を書き入れる必要がありますので、応募する企業の募集内容に合わせて、プラスになる経験業務をピックアップし、重点的に書き入れるようにしましょう。
転職先を探す際には、応募先の求めている人材像が、自分の実績とマッチするかどうかを検討しながら、採用を勝ち取るための戦略を練りたいものです。
経験や実績は、重点的に書くものと単に箇条書きにするものとに分けてください。プロジェクトの推進や業務改善については、特別に項目を設けて、その規模、内容、貢献内容を客観的にもわかるように記すと効果的です。
読みやすく理解しやすい職務経歴書とはどんなものか
職務経歴書は、事実を列挙したものになりますが、書き方次第では、とても判りづらくなってしまいます。読みやすく理解しやすい物にするためには、読み手の立場になって書くことが大事です。
5W1Hで職歴や業務内容を記している
職務経歴書のブロックは、主な職務内容を新しいものから箇条書きで記しますが、その際は、5W1Hを意識して書くと内容が伝わりやすいです。特に、問題点や課題が何か(WHY)、どのようにして解決したか(HOW)を意識すると、業務に対する姿勢と問題解決力が伝わります。
・記述例(成果を訴求する記述例)
20XX年7月〜 【所属】人事部労務課 【役職】主任 【メンバー数】5人
主に、勤怠管理と給与計算を担当。リモートワークをする従業員が増え業務が煩雑化したので、プロジェクトリーダーとして、クラウド型システムの導入を提案。運用時には、労務と人事に対しサポートを担当。労務管理業務の工数を50%削減した。
簡潔なビジネス文書で書いてある
職務経歴は、最新の職責での経験業務から箇条書きで記すものです。その際、簡潔で読みやすいビジネス文書で書くようにしましょう。採用担当者は何枚もの職務経歴書に目を通しますので、できるだけ時間と手間の負担をかけずに、自分の能力や実績を印象づけることが大事だからです。
一文あたりの文字数は、100文字を超えないこと。箇条書きにし、重要な内容は括弧を使って補足したり、太字や下線で強調したりすると効果的です。ただし、強調や括弧の使用が多いと見づらくなってしまいますので注意してください。
必要に応じて図表やフローチャートを入れるのも、見やすさの点ではポイントが高いです。
成果や取得している資格などは箇条書きでも良い
職務経歴の業務一覧のあとに付け加える、成果や取得している資格の部分は、箇条書きで十分です。無理に文章で書くと冗長に感じられる場合があります。資格は、正式名称と取得の年月日を正確に書いてください。また、成果や実績については、具体的な数値を記入しましょう。
箇条書きは、情報を美しく整理するスキルも見られてしまいますので、抜け漏れなく書きながらも、整然とした印象を与える書き方や書式を工夫しましょう。
迷ったら労務経験者のサンプルやテンプレートを参考に
職務経歴書は、見やすく簡潔に書くことが重要ですので、自分でゼロベースで作成するよりは、実例やテンプレートを活用して、それを改良していくほうが良い物を仕上げることができます。インターネット上で、「労務 職務経歴書 サンプル」などで検索すると、多種多様なテンプレートが見つかりますので、比較検討しながら自分に合った物を参考にすることができます。
また、人事・労務の職務経歴に必要な項目や、インパクトのある実績の提示方法があれば、有効に使っていきましょう。ただし、業務内容等については、公開されたテンプレートの文章や表現は絶対にコピーしてはなりません。ネット上の文章のコピーは必ず発覚するものですので、気をつけてください。
労務経験者の職務経歴書が書き上げたら確認すべき項目
労務は専門性を求められる職務ですので、客観的にどのレベルの仕事を任せることが可能かを正確に適切に伝えることが大事です。そのため、書類としての見やすさとともに、内容がきちんと採用担当者に伝わるように気をつけなくてはなりません。
職務経歴書を書き上げたら、しっかりとチェックしましょう。
日付を間違えていないか
職務経歴書には、その職務を担当した年月日と期間を正確に記入しなければなりません。日付に間違いがあると、虚偽を記したことになってしまうからです。記憶が曖昧な場合は、しっかりと根拠になる資料を探して、正確性を担保してください。
日付の記述では、西暦を使用するか、和暦を使用するかを、文書全体で統一してください。混在していると、採用担当者は、一つ一つ換算しなければならないうえに、応募者を、文書の作成に不慣れな者だと判断してしまいます。また、文書の日付部分は、提出日を記入してください。
文字のフォントやサイズが統一されているか
最終的なチェック段階では、書式のチェックも必要です。特に、文字のフォントは一つに絞りましょう。使用ソフトがWordならば文書のすべてを選択し、使用するフォントを指定します。Excelで作成する場合も、すべてのセルを選択して使用フォントを指定を。
職務経歴書のフォントは、一般的な物を使用します。OSによって変化の少ない「メイリオ」なども良いでしょう。明朝体を使うと誠実さや実直さが印象づけられますので、それも効果的です。フォントのサイズは、11ポイントをベースにすると読みやすいでしょう。
また、誤字脱字のチェックも大事です。せっかくの経歴も、誤字脱字があると意味不明なものになり台無しになることがあります。
WordやExcelで作成した文書を、提出時には、PDFに変換することも忘れないでください。
元のデータのまま添付書類などで提出すると、相手のPC環境によって書式が乱れてしまったり、フォントが表示されなかったりというトラブルを引き起こすことがあります。
また、元データでは、完成した文書ではなく、改変や加筆ができるデータで提出したことになりますので、相手に失礼でもあります。
参考:リクルートダイレクトスカウト「職務経歴書にお勧めのフォントと文字サイズは?見やすく作成するためのポイント」
今まで勤めていた会社でしか通用しない言葉を使っていないか
業種や企業文化が違うと、伝わらない言葉もあります。専門性の高い部署名や用語を使わざるを得ないときには、きちんと説明する文章を付け加えましょう。部署名や役職に関する略語は、社内独自のものも多いので気をつけてください。
たとえば、「スコープ」という言葉でプロジェクトスコープ、すなわちプロジェクトの範囲を定義することがありますが、一般的ではないでしょう。
外資系企業やIT企業で良く使われるTBD(To Be Determined/未定)やTBU(To Be Update/要更新)なども、一般的には伝わりにくいでしょう。SOD(Segregation Of Duty/職務を複数の担当者に分けること)なども同様です。
社内では普通に使われていても、一般的には理解されないことがありますので、気をつけてください。
資格などは正確な名称か
資格は、取得した年月日とともに、箇条書きで記します。資格を正式名称で書いているかどうかを、提出前にしっかり確認しましょう。
社会保険労務士を「社労士」と略称で書いたり、キャリアコンサルタントと書くべきところを「キャリア・コンサルタント」と誤記してしまったりすると、記述に正確さを欠く人だと判断され不利に働きます。
また、ビジネス・キャリア検定のように「級」が設定されている場合や、マイクロソフトオフィススペシャリストのように「称号」に種類がある場合は、級や称号も正確に記述してください。
提出フォーマットの再確認
提出前に、応募企業が指定している提出フォーマットを確認しましょう。メールでデータを添付する際にも、事前に印刷テストを行い、受信した相手が印刷して使用するときに不都合が生じないか確認してください。
データで送信するときは、データ形式の指定があるかどうかを確認してください。PDFで送付するように指示されているのにもかかわらず、Wordのデータで送ってしまうことなどがあると、それだけで応募を受け付けてもらえないこともあります。
最終的に、相手の指定に準じているか、指定がない場合はA4サイズなどの標準的なサイズで印刷した際に問題ないか、それらを確認し、問題がある場合はきちんと修正しましょう。
労務の業務は十分に整理して職務経歴書を作成しよう
労務の業務は多岐にわたりますので、特定の業務内容において、実務が遂行できるかどうかは、採用側にとって重要な判断材料になります。
応募する際には、求人の情報をしっかりと検討し、自分の経歴にあった会社を探すことも大切です。その上で、有利な経験と実績、スキルを、十分に整理して採用担当者にとって魅力的な職務経歴書を作成しましょう。
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2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。