経理の仕事内容とは?経理担当者の重要性からキャリアパスまで解説
転職する際の職種に経理を考えている方なら、知っておきたい仕事内容。本記事で紹介する経理の仕事内容を読むと、職場内での役割がイメージできるようになります。経験を積んだ後のキャリアパスについても紹介するので、将来働ける可能性のある業種や職種も理解できるでしょう。
- 経理の重要性とは
- 経理が果たす役割
- 経理の仕事がなければ何が起こるか
- 会計や財務との違い
- 会社の規模や業種によって求められる仕事内容も異なる
- 日々行わなければならない業務
- 1ヶ月単位でサイクルが決まっている業務
- 年に1回対応しなければいけない業務
- 経営者の意思決定に貢献
- 専門性を活かした業務
- ①日商簿記検定
- ②給与計算検定
- ③ビジネス会計検定
- ④公認会計士・税理士資格
- 税理士・会計士
- 経営幹部
- CFO(最高財務責任者)
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経理の重要性とは
経理の仕事内容を知る上で、職場内での役割が気になるところです。会社の資金管理はもちろん、会社の方向性を決める業務に携わっている面も知っておきましょう。まずは会社における経理の重要性について解説します。
経理が果たす役割
経理は、社内での金銭のやり取りについて記録し、情報をまとめる役割です。会社の運営には日々さまざまな分野でお金が動くので、収支を一括で管理する人が必要です。わかりやすく情報を整理し、企業の経営陣や外部の関係者に提供します。経営に関わる数字を取りまとめるため、企業の意思決定のサポート役ともいえるでしょう。
経理の仕事がなければ何が起こるか
経理担当がいないと会社のお金の管理機能が失われるため、無駄遣いしたり新たな事業に挑戦したりできないという問題が起こるでしょう。また、経理は会社の財政状況をまとめた資料を作る役割を持つため、データがないと今後の経営方針を決めることができません。正確な収支の把握は経営に直結するので、経理は必須のポジションであるといえます。
会計や財務との違い
会計は経理業務である資金管理のほかに、会社外や利害関係先へ報告するための書類を作成する役割を持ちます。ただ会社によっては経理が会計の役割を担うこともあり、業務内容にそこまで違いがないことが多いです。
一方財務は経営者に近い役割で、経理が作成した資料をもとに資金調達を行います。よくある業務は金融機関からの借り入れや予算の管理、M&Aなどによる資金運用などです。財務活動のためには経理の作成した書類が必要になるので、結びつきが強いポジションといえます。
会社の規模や業種によって求められる仕事内容も異なる
経理の業務は企業規模によって、求められる内容や処理内容の量が異なります。大企業の場合、事業・部門別の処理を担当するため業務量が多いことが特徴です。経理部門が独立して設置されるケースが多くあります。
一方中小企業では上場会社ほど細かな会計の必要がなく、給与計算や社会保険関連の処理を兼任する場合も少なくありません。
経理の主な仕事内容
経理が実際にどのような仕事をしているか、気になるところです。主な業務には毎日処理するものから月・年単位で行う内容まであり、日々の積み重ねが重要であることを理解しておきましょう。
日々行わなければならない業務
経理は以下のような処理を日々行い、会社の取引を全て数値化します。
- 現金出納管理
- 経費精算
- 伝票記帳・整理
- 売掛金や買掛金の管理
主に、お金のやり取りがいつ・どこで・どのようにあったかを管理するための処理です。毎日記録しておくと、残高を把握したり税務署の調査に対応したりするときに役立ちます。
1ヶ月単位でサイクルが決まっている業務
1ヶ月単位でサイクルが決まっている業務のうち、主な内容は以下の通りです。
- 従業員の給与や社会保険料の計算
- 月次決算書作成
- 予算実績管理
給与計算時に手当やボーナス、勤務時間や有給休暇の消化状況をまとめた内容を賃金台帳に記録します。月次決算書や予算実績管理は、月ごとに会社の財政状況を把握することに役立つ処理です。
年に1回対応しなければいけない業務
年単位で行う経理業務は作業量が多いため、数ヶ月前から少しずつ準備しておく必要があります。主な内容は、以下の通りです。
- 決算
- 確定申告
- 税務処理
- 年末調整
- 社会保険管理
決算とは、企業の1年間の財政状況や経営成績をまとめるための業務です。また、企業にはさまざまな税金が課せられているため、確定申告のために計算や書類の作成をします。年末調整は従業員から徴収した税金を再確認する業務であり、作業時間を要する業務の1つです。社会保険管理は、従業員の年金や健康保険の加入や脱退手続きを行います。
経理の仕事のやりがい
仕事をする上で、業務に対するやりがいを重視したい人は少なくないでしょう。経理は経営に関わる業務が多く専門性を求められるため、続けていくうちに取り組みがいを感じられそうです。
経営者の意思決定に貢献
経理はお金を管理する部門であるため、企業の方向性の決定にも関われる職種です。事業の廃止や新たなプロジェクトの創設など、経営者の意思決定に携われます。責任は大きく繁忙期は忙しいものの、業務をこなし、会社に貢献できるようになることで喜びを感じられるでしょう。
専門性を活かした業務
会社のお金の管理には大きな責任が伴う上、業務への専門性が必要です。会計や税法に関わる知識を蓄え的確に業務を行うことで、より企業経営に貢献できます。簿記やパソコンなどの経理スキルはどの会社でも求められるので、スキルがあれば即戦力として活躍できるようになるはずです。
経理に関連する代表的な資格
経理を目指す上で、持っていると業務に生かせる資格について気になる人も多そうです。資格勉強から知識を得ることで基本や応用に対応でき、経理の仕事に役に立つでしょう。
①日商簿記検定
日商簿記検定はお金の動きについて学べる代表的な資格で、原価計算初級・簿記初級・3級・2級・1級から成ります。テストの出題範囲は実際の経理業務に基づいているので、就職後に役立つスキルといえるでしょう。
特に簿記2級は貸借対照表や財務諸表について学べるので、取得すると会社の財務や経営情報がわかるようになります。
参考:簿記2級が活かせる仕事とは|資格取得のメリットや未経験から経理への転職について解説
②給与計算検定
正式名称は「給与計算実務能力検定」で、経理の知識を測る試験の一つです。従業員の給料を正しく計算するには社会保険の仕組みや法律、税金などの幅広い知識が求められます。近頃では給与計算ソフトを用いる企業も多く、操作方法さえ覚えれば誰でも業務できることが事実です。ただ自動計算にミスが生じた際、給与計算への知識があると間違いに気づくことができるでしょう。経理として身につけておいて損はありません。
③ビジネス会計検定
ビジネス会計検定とは、財務諸表の数値を理解しビジネスに役立てていくことに重点を置いた試験です。簿記と学習内容が似ていて混同する人がいますが、それぞれで学ぶポイントが異なります。
簿記はお金のやり取りの記録や財務諸表の作成についての内容であることに対し、ビジネス会計検定では会社の状況分析が主です。実際の業務では、新たな取引先や投資案件の評価などに役立てることができます。
④公認会計士・税理士資格
公認会計士と税理士はそれぞれ国家資格で、経理業務に関連した内容です。公認会計士の主な業務は「監査」で、会社が作成した財務諸表に間違いがないかチェックする役割を担います。
一方、税理士は企業の納税や節税へのアドバイスをする立場です。業務は多岐に渡りますが、主に税務代理と書類の作成、相談を行うことができます。
参考:税理士の資格(税理士試験)とは|税理士になるまでの流れと2023年以降の受講資格を解説
参考:公認会計士になる方法|仕事内容や年収・やりがい・将来について解説
経理担当者のキャリアパス
経理を一通り経験したのちの、将来の働き方について気になるところです。会計に関連する専門業務や、会社の幹部など企業を先導する立場としての活躍が期待できるでしょう。
税理士・会計士
税理士や会計士の資格を持っていると、経理として社内で優遇される可能性があります。出題範囲は経理業務と被る部分があり、将来独立を視野に入れることもできるでしょう。
経営幹部
経営幹部に昇進する際、財務諸表などの数字の意味を理解している人は業務に有利だと考えられます。企業にとって有益な決断ができると、会社へ貢献できる人材として扱ってもらえそうです。
CFO(最高財務責任者)
CFOとは会社の財務や経理における責任者のことで、経営陣に属する人のことです。財務諸表が示す数字を理解し、経営状況を分析できる人材はCFOに任命される可能性があります。
スキルアップを目指して経理へ転職しよう
経理は覚えることが多く、責任も大きいですが、会社経営に貢献するやりがいを見いだせるポジションでもあります。会計や書類作成業務での経験は、会計分野の国家資格や会社の上位部門などさまざまな方向で生かすことも可能です。経理としてスキルアップを目指したい人は、ぜひ転職での視野に入れてみてください。
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2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。