ノウハウ

労務の志望動機の書き方のポイント|経験者・未経験者向けの志望動機例文も紹介!

栗田 謙人
更新日:2023/10/09

未経験から労務への転職や、キャリアアップを目指し他社への就職を考えている方の中には、どのように志望動機を書けばいいか悩んでいる方もいるでしょう。

本記事では、労務の主な仕事内容や、未経験者と経験者両方の志望動機を書く際のポイントと例文、転職を成功させるコツを解説します。本記事を読み、採用担当者に刺さる志望動機を書き、転職を成功させましょう。

目次
  • 労務の仕事内容を理解して志望動機を考えよう!
    • 未経験でも労務の仕事に就くことは可能
  • 労務の仕事で求められる人の特徴
    • 丁寧に正確に作業が進められる人
    • 冷静に問題を解決できる人
    • コミュニケーションを取るのが好きな人
    • 法律に興味がある・学習意欲がある人
  • 労務の志望動機の書き方のポイント
    • 労務に就きたい理由を明確にする
    • なぜその企業で働きたいか明記する
    • どのような貢献ができるか記載する
    • 求める人物像に沿って自身の長所をアピールする
  • 労務の志望動機の例文
    • 未経験向け志望動機例文
    • 経験者向け志望動機例文
  • 労務への転職を成功させるコツ
    • 労務に有利な資格を取得する
    • 労務に強い転職エージェントに相談する
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労務の仕事内容を理解して志望動機を考えよう!

労務とは、給与や社会保険料、福利厚生の管理・手続きなど社員の待遇をサポートする仕事です。よく似た仕事として人事がありますが、人事の業務は人材活用をメインとし、採用や人材配置、教育などを担っています。下記は、労務の主な仕事内容です。

【労務の具体的な仕事内容】

  • 給与計算
  • 社会保険料の手続き
  • 入社・退社の手続き
  • 労働者と企業間のトラブル対応
  • 就業規則の作成
  • 福利厚生業務
  • 年末調整業務
  • 健康診断などの安全衛生管理業務

労務の仕事は事務作業が中心ではあるものの、業務範囲は幅広いことが特徴です。

未経験でも労務の仕事に就くことは可能

かつては、未経験から労務に就くのは難しいと言われていました。法律の把握や給与計算ソフトの使用など、専門スキルが求められるためです。

しかし現在は、IT企業のような人材不足である業界を中心に、未経験でも労務として採用されるケースが増えています。

未経験者は、労務管理士などの資格をはじめとして、本記事後半で紹介する就職に有利な資格の取得をするのがおすすめです。取得を目指しながらの就職活動であれば、志望動機には、取得のために勉強中である旨を伝えるのがよいでしょう。志望動機の具体例についても、本記事で解説します。

労務の仕事で求められる人の特徴

労務の仕事に向いている人には、以下のような特徴が挙げられます。

【労務の仕事で求められる人物像】

  • 丁寧に正確に作業が進められる人
  • 冷静に問題を解決できる人
  • コミュニケーションを取るのが好きな人
  • 法律に興味がある・学習意欲がある人

それぞれ解説します。

丁寧に正確に作業が進められる人

労務の仕事には、給与計算や社会保険料の手続き、就業規則の作成など、正確さが重要な業務が多数あります。

また、年末調整や保険料の納付など、締め切りが決まっている業務もあります。期限に間に合うよう、正確に仕事を行うことも必要です。

このように、労務には丁寧さと正確さが求められる仕事が多く、真面目に業務と向き合える人が向いているでしょう。

冷静に問題を解決できる人

労務の業務には、冷静さと落ち着いて問題解決に取り組める力が必要です。労務は、従業員と企業間のトラブルに対応することもあります。トラブル発生時、当事者は感情的になっていることが多く、労務担当者が法律や社内規定に基づき、冷静に対処しなければなりません。 また、労務のメイン業務である給与計算や保険の手続きなどでミスが発生した場合も、何を間違えたのか、再発しないためにはどうすべきかを慌てず対応することが必要です。

コミュニケーションを取るのが好きな人

コミュニケーションを取るのが好きな人は、労務の仕事に向いているでしょう。ときには従業員や他部署、社外と連絡を取りながら業務を進めることもあるためです。 具体的には、説明力や傾聴力などが求められます。従業員に対し、電話やメールで給与や社会保険、福利厚生などの説明をすることもあれば、従業員と企業間のトラブル発生時には双方の話を傾聴することもあります。

労務の仕事では事務作業に加え、業務を円滑に進めるためのコミュニケーションが必要不可欠です。

法律に興味がある・学習意欲がある人

労務の仕事では、様々な法律を扱います。労働者の最低賃金や、労働時間、有給休暇などについて定めている労働基準法をはじめ、雇用保険法、厚生年金保険法、男女雇用機会均等法、育児介護休業法など多くの法律知識が必要です。

一度に覚えることは難しく、法務部のように法律を専門的に扱う部署がある企業もあります。

労務の仕事をスムーズに行うためには、法律に興味を持ち、積極的に学習しようとする意欲が重要です。法律とは切っても切れない仕事ですので、難しそうだからと嫌厭していては労務の仕事を続けるのは難しいでしょう。

労務の志望動機の書き方のポイント

労務の志望動機を書くときのポイントは、以下の4つです。

【労務の志望動機の書き方のポイント】

  • 労務に就きたい理由を明確にする
  • なぜその企業で働きたいか明記する
  • どのような貢献ができるか記載する
  • 求める人物像に沿って自身の長所をアピールする

志望動機作成の前にポイントを知っておくことで、説得力のある志望動機が書けるようになります。 下記で、ポイントの詳細を解説します。

労務に就きたい理由を明確にする

数ある職種の中でも、労務に就きたい理由を明確にしましょう。労務は、経理や人事・総務が兼任していることもあるため、それらの仕事と差別化して志望動機を伝えなければなりません。労務ならではの業務を理解し、自身がそれに興味があることや発揮できるスキルを有していることを述べましょう。

なぜその企業で働きたいか明記する

労務の仕事自体は、どの企業にも存在します。その中でも、志望する企業を選んだ理由を明記します。労務に重点を置きすぎると、どの企業でも通用する当たり障りのない志望動機となるからです。また、下記のような待遇面を重視した理由は避けましょう。

【NG例】

  • ワークライフバランスを充実させたいと思い‥
  • 有給休暇の消化実績がしっかりしていることが魅力に感じ‥
  • 企業ホームページで残業が少ないと書かれており‥

職種内容や企業ではなく、待遇のよさを求めていると感じさせてしまい、採用担当者にはマイナスに映ります。 経営方針や社風、その企業ならではの点を魅力に感じたことを述べられるよう、丁寧に企業研究を行いましょう。

どのような貢献ができるか記載する

企業は、自社で活躍してくれる人を求めています。自分が具体的にどのような貢献ができるかを記載しましょう。経験者であれば実績をアピールし、それを活かして何ができるかを書きます。ただし、未経験者においては、下記のように熱意だけを伝える志望動機はNGです。

【NG例】

  • 御社で勉強しながら成長していきたいです
  • 私のスキルや能力を経験を積みながら伸ばしていきたいです

一見、前向きで熱心な姿勢をアピールできる文に見えますが、入社後に教えてもらおうという受け身の姿勢に見られたり、ステップアップの踏み台にしていると受け取られたりする可能性もあります。 未経験者の場合は、他業種で経験したことを踏まえ、労務の仕事にどう活かせるのかを述べます。

求める人物像に沿って自身の長所をアピールする

むやみに自分の長所をアピールするのではなく、企業が求める人物像に沿って自分の長所を伝えましょう。求める人物像は、企業の採用サイトや、求人情報に掲載されていることが多いため、それらをしっかりと確認します。 どれだけ素晴らしい能力を持っていても、企業にとって必要がなければ意味がありません。求められている人の特徴を理解し、アピールしていきましょう。

労務の志望動機の例文

労務の志望動機の例文を、未経験者・経験者に分けて紹介します。

ここまでに紹介した未経験者・経験者に共通した4つのポイントに加え、それぞれの志望動機を書く際のポイントも併せて解説するので、ご自身の志望動機作成に活用してください。

未経験向け志望動機例文

前職では、飲食店のスタッフとして、店舗の売上を前年度比120%に改善しました。その際に店長や他のスタッフと協力して課題解決にあたる素晴らしさを経験しました。また、シフト管理や会社への申請業務など、スタッフと会社を繋ぐ業務にやりがいを感じ、従業員の方が不安なく働くために会社と従業員の間に立って、支えとなる労務の仕事に就きたいと考えるようになりました。貴社でも前職の経験を活かし、周りの方と積極的にコミュニケーションを取り、課題解決を通して貴社に貢献していきたいです。

上記の例文のポイントは、下記の3つです。

  • 前職の経験を、労務に求められる特徴を踏まえアピールしている
  • 労務への転職理由を述べている
  • どのように貢献したいかを述べている

前職や現職の経験を伝える際には行ったことだけではなく、数字を使用し具体的な変化を明記できると、なおよいでしょう。

経験者向け志望動機例文

5年間労務に携わり、ひと通りの労務業務を経験しましたが、労務の仕事は昔ながらのやり方に満足している部分が多く、自身のスキルに限界を感じていました。キャリアアップを求める中で、貴社の常に最先端を行くという企業理念に共感し、応募しました。現職で新しい給与計算ソフトを導入し、使い方を指導する経験をしましたが、企業全体で最新化を測る貴社でもツールの導入や新しい取り組みに柔軟に対応し、貢献したい所存です。

上記の例文のポイントは、以下の3つです。

  • 現職の経験を踏まえキャリアアップを目指していることを伝える
  • なぜその企業なのかを述べている
  • 自身の経験が活かせることを述べている

経験者は労務での実績を書き、それが活かせることをアピールしましょう。また、その企業で叶えられる志望理由を明確にすることがポイントです。今回であれば、最新のツールを導入する企業で、限界と感じていたスキルを伸ばせることを伝えています。

労務への転職を成功させるコツ

労務への転職を成功させるコツは、以下の2点です。

【労務への転職を成功させるコツ】

  • 労務に有利な資格を取得する
  • 労務に強い転職エージェントに相談する

それぞれの詳細を解説します。

労務に有利な資格を取得する

労務に必須の資格はありません。しかし、労務に関する資格を所有していれば就職に有利です。労務は法律の把握や、計算ソフトの使用スキルなど、専門的な知識が求められるからです。取得していると有利な資格には、労務未経験者と、労務経験者向けで、下記のような資格があります。

【未経験者向けの資格】

  • ビジネスマネジャー検定
  • 労務管理士
  • 給与計算検定
  • 経営心理士
  • 衛生管理士

【経験者の転職向けの資格】

  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士
  • メンタルヘルス・マネジメント資格1種
  • 年金アドバイザー2級

労務管理士は民間資格であるのに対し、社会保険労務士は国家資格です。社会保険労務士の資格保有者でなければできない業務があるため、就職には有利に働くでしょう。

労務に強い転職エージェントに相談する

転職エージェントには、特定の職を専門とする特化型と、あらゆる職種に対応する総合型があります。特化型のエージェントに相談するメリットは、下記の4つが挙げられます。

【特化型のエージェントに相談するメリット】

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  • 非公開の求人情報を紹介してくれる
  • 履歴書や面談の相談ができる
  • 転職の不安や悩みを相談できる

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株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。