経営企画に役立つ資格8選と求められるスキル5つ|仕事内容も解説
「未経験だけど経営企画で働きたい」「経営企画で必要な資格やスキルってなにがあるの?」。経営企画へ転職したい場合、役立つ資格や求められるスキルを把握しておく必要があります。
この記事では、経営企画の仕事に活かせる資格やスキル、仕事内容を解説しています。
- 資格なしの未経験から経営企画で働ける?
- 経営企画に資格は必須ではない
- 未経験からもチャレンジ可能
- 経営管理業務
- 事業企画
- 調整業務(社内)
- 調整業務(社外)
- 資格①中小企業診断士
- 資格②日商簿記
- 資格③MBA(経営学修士)
- 資格④TOEIC
- 資格⑤公認会計士
- 資格⑥税理士
- 資格⑦USCPA(米国公認会計)
- 資格⑧情報処理技能検定
- スキル①戦略的思考スキル
- スキル②分析スキル
- スキル③コミュニケーションスキル
- スキル④問題解決スキル
- スキル⑤プロジェクトマネジメントスキル
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資格なしの未経験から経営企画で働ける?
経営企画とは、企業の経営管理をサポートする部門です。資格なしの未経験だと難しいと感じる方も多いかもしれませんが、経営企画は実務経験や専門的な知識が重視される場合があり、資格は必須ではありません。
経営企画に資格は必須ではない
経営企画に資格は必須というわけではありません。重要なのは、経営に関する知識をはじめ、ビジネス全般の知識やスキルがあり、経営戦略に貢献できる能力や実務経験を積んでいることです。
実務経験のない方は、経理関係に関する資格を取得することで、専門的な知識やスキルを証明する手段として有用になるでしょう。企業の財務諸表や資料を見たときに、経営状況や課題、対策をイメージできるようになれば問題ありません。
未経験からもチャレンジ可能
経営企画は未経験からでもチャレンジが可能です。もちろん、経験や知見は大いに活かせますが、経験がなくても課題解決に向けたデータ分析や戦略を立てるスキルがあれば採用に有利になる傾向があります。
近年は人材不足も懸念されており、前職の経験を問わない経験不問の求人募集も出ています。
経営企画の仕事内容
企画や戦略を立てて実行し、会社の経営をサポートをする重要な役割を担う経営企画ですが、詳しい仕事内容はどんなものがあるのでしょうか?ここでは、経営企画の4つの業務を解説します。
経営管理業務
経理管理業務とは、経営の視点から会社全体の財務状況や業績を管理し、経営陣に報告することです。経営管理の主な業務であり、事業をどのように進めていくのかという戦略を立て、それを実行する役割を担っています。
具体的には、予算作成や予実管理、経営指標の分析などが該当し、途中で問題が発見された場合は、改善や目標の修正なども行います。計画を立てて実行し、改善や目標の修正などを行いつつ、最終的な目標を達成するまでをサポートするのが経営管理業務です。
事業企画
事業企画とは、企業の経営を5年から10年といった中長期的なスパンで見て、経営戦略や事業展開計画を作成し、実行に向けた具体的なプランを立てることです。計画を立てること以外にも、目標が達成できているかチェックし、新たな計画につなげることも当てはまります。
具体的には、市場調査や競合分析、収益性の評価などを行い、事業の成長や収益の最大化を目指します。内容は多岐にわたり、他社との資本提携や企業の合併や買収を行うM&Aまで及ぶ場合もあるでしょう。
調整業務(社内)
経営企画では、会社内の異なる部門や関係者と協力し、経営戦略や目標の達成に向けて調整を行うことも業務の一つです。各部門と連携し、策定した経営戦略の実現を目指します。
具体的な仕事内容は、戦略計画の策定や調整、予算編成と管理、意思決定プロセスの調整、経営陣への報告や意見提案などが該当します。経営を安全かつ効果的に運営するために、優秀な人材の招集といったリソース面での調整も必要です。
調整業務(社外)
社内の業務以外にも、外部のステークホルダーや関係機関と協力し、組織の戦略的な目標達成に向けて調整を行う必要があります。ステークホルダーとは、株主や取引先、融資元である金融機関などのことを指し、経営企画はステークホルダーに積極的に関与していく重要な役割です。
具体的な仕事内容は、パートナーシップの構築や維持、ビジネス提携の交渉や調整、業界トレンドの分析と競合他社の調査、政府機関との連携や規制対応などが該当します。
経営企画に役立つ資格8選
経営企画の業務において、どんな資格が役に立つのでしょうか?ここでは、8つの資格について紹介します。資格の内容やどんな業務で活かせるのかを知り、必要に応じて資格を選ぶことで経営企画への転職も有利になるでしょう。
資格①中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対応するための診断や助言を行う専門家です。企業の成長戦略を立て、実行のためのアドバイスを行います。中小企業診断士の資格を取得することで経営全体を幅広く診断し、課題を解決できる能力が身につきます。
国家資格の一つで、合格するためには必要な勉強数も多く、簡単な資格ではありません。ただ、幅広い領域にわたる専門知識は企業の経営課題を発見することに強みがあるため、経営企画の業務にも役立つでしょう。
資格②日商簿記
経理のための資格と思われがちですが、高い会計知識を得られる日商簿記は経営企画の業務にも役立ちます。自社や競合他社などの財務諸表を理解できなければ経営を考えることはできないからです。財務数値分析や数字に基づく議論がメインになる経営企画職では有用な資格の一つといえるでしょう。
一般的には、日商簿記2級レベルの知識が経営管理には必須といわれており、日商簿記1級になると経営企画職としての高いポテンシャルを証明する資格になります。
資格③MBA(経営学修士)
MBAとは、Master of Business Administrationの略で、日本語では経営学修士や経営管理修士と呼ばれます。資格を取得するためには、大学院で経営学を修了する必要があり、修士課程では会社経営に関する多くの知識を学びます。
高度な議論・意思決定の訓練を積むことができるMBAの経験は、多数の利害関係者との議論を通じて経営の課題を解決する経営企画職との親和性が高いといえるでしょう。
資格④TOEIC
グローバル化が進み、英語力のある人材の需要が高まっています。海外展開する企業やこれから海外へ進出したいと考えている企業の経営企画で働く場合に英語力は必須です。現地の取引先や従業員とのコミュニケーションを取りたいときや、業界の情報収集をする際に役立つからです。
具体的には、TOEICで800点以上のスコアが必要だといわれています。英語での挨拶程度ではなく、英語で行われる会議に参加し、意見をいえるくらいのレベルが必要です。
資格⑤公認会計士
会計監査のプロフェッショナルと呼ばれる公認会計士は、経営企画の業務に有利になる資格の一つです。具体的な仕事内容は多岐にわたり、財務諸表監査をはじめ、財務や経理、会計コンサルティングなどが該当します。
経営企画の業務には会計知識は欠かせません。公認会計士を取得すれば、実務で即戦力に近い高度な会計知識を備えられます。企業を監査する立場でもある公認会計士は、取っておいて損になることはないでしょう。
資格⑥税理士
税務の専門家である税理士は、専門知識を駆使して税務代理・税務書類の作成・節税のアドバイスなどを行います。国の認定を受けた認定経営革新等支援機関として、自社の潜在力や手威力を引き出し、経営強化につながる重要な役割を果たすでしょう。
難易度は極めて高い資格ですが、税理士を取得することで税に関する業務を請け負うことが可能になり、経営企画職としての業務も効率的に進められるでしょう。本来であれば外注化する税理士の起用が自社内で行えることもメリットです。
資格⑦USCPA(米国公認会計)
USCPAとは、米国各州が認定する公認会計士資格です。ハイレベルな資格ですが、取得すれば英語での監査業務ができる証明になり、日本国内にとどまらず、グローバルなキャリア設計にも役立てられます。
USCPAは米国の資格でありながら認知度は世界的に高く、日本でも受験可能です。経営企画の業務に必要な財務諸表分析や内部統制なども学ぶことができるので、実務にも直結するでしょう。
資格⑧情報処理技能検定
経営企画をはじめ、多くの部署ではエクセルを用いた業務が実施されています。情報処理技能検定は、パソコンの表計算ソフトやデータベースソフトの有効な利用を通じて情報処理能力を身につけ、コンピュータ活用能力の向上を図ることが目的です。
経営企画で働く場合、高いパソコンスキルが求められます。情報処理技能検定の資格を取得すれば、経営会議資料作成やデータ分析といった経営企画の主な業務に役立てられるでしょう。
経営企画に求められるスキル5つ
経営企画には、どのような人物像が求められているのでしょうか?経営企画に求められるスキルを5つピックアップしたので、それぞれ解説します。
スキル①戦略的思考スキル
企業のプレーンとも称される経営企画では、組織の将来を見据えた戦略的立案が求められます。企業のビジョン達成には結果を出せる戦略が不可欠です。戦略的思考を身につければ、既成概念にとらわれることなく新たな切り口を生み出すことができるでしょう。
的確な問題意識を持ち、経済環境や市場の変化を分析して競争力を高めるための戦略を考える能力があれば、企業の業績に大きな影響を与えられるはずです。
スキル②分析スキル
分析スキルも経営企画に必要なスキルです。市場や競合の動向を分析し、組織の課題や機械を把握することが重要で、情報収集と的確な分析力を養い、客観的なデータに基づいた意思決定を行う能力が求められます。
精度の高い情報を得られたとしても、誤った分析をしてしまった結果に的外れな計画を立てる可能性があります。企業が利益を出せるような経営計画を立案するためにも、論理的な分析スキルは欠かせません。
スキル③コミュニケーションスキル
経営企画の業務では社内外の関係者とのやり取りが多く、関係者とのスムーズな連携を図る能力が求められます。経営陣や各部門、外部のステークホルダーなど多くの関係者とやり取りを重ね、情報や意思を共有することで円滑に物事を進められるでしょう。
自分の考えをしっかりと伝え、相手の考えも読み取れるコミュニケーションスキルがある方は、経営企画に向いています。
スキル④問題解決スキル
事業が進むにつれて何らかの問題が起きる可能性があります。経営企画でいえば、「経営企画機能が形骸化している」「十分な情報収集ができていない」ことなどが挙げられます。このような問題が発生した場合に、要因や事象の分析を行い、問題を解決に導く能力が必要です。
問題解決スキルを磨けば、経営企画においての業務も効率的に進められるでしょう。表面的な課題だけではなく潜在的な課題も見極められる人材が求められています。
スキル⑤プロジェクトマネジメントスキル
プロジェクトマネジメントスキルとは、物事を円滑に進めるために必要なスキルです。経営企画では、複数のプロジェクトを同時に進行し、目標の達成に向けて計画立案や実行管理を行う能力が求められます。社内のスケジュールや予算管理など全ての要素を適切に管理する能力が必須で、自分の仕事だけではなく社内外関係者の仕事の優先順位も考えなければなりません。
プロジェクトマネジメントスキルを磨けばプロジェクトの進捗を把握しやすくなり、問題点にも気づきやすくなるでしょう。
経営企画は資格があれば有利だが未経験でもチャレンジ可能
経営企画は、会社の経営に関わる重要な役割を担っている部署です。未経験でも経営企画として働くことは可能で、必ずしも資格取得が必須ではありません。ただし、経営企画の業務を行う上で役立つ資格やスキルを身につけていれば、経営企画職への転職も有利になります。中小企業診断士や日商簿記など、必要に応じて取得する資格を選ぶことで実際の業務にも活かせるでしょう。
経営企画職として働くには、日々の業務をこなすだけではなく、幅広い知識やさまざまな能力が必須とされています。大変なことも多い職種ですが、経営企画として働きたい方には大きなやりがいを感じられる魅力的な仕事といえるでしょう。
2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。