女性の経理職の平均年収は高い?年収アップの方法や必要なスキルも紹介
経理職に興味を持つ女性の中には「年収は高い?」「収入を上げるにはどうしたらいい?」と疑問に思う人は、少なくありません。本記事では経理で働く女性の平均年収や、収入アップのポイントについて解説しています。
- 経理の平均年収は男性と女性で差がある?
- 男女別平均年収
- 年齢・役職別平均年収
- 企業において重要なポジションのため
- 専門的なスキルを求められるため
- 会計処理
- 税務関連の業務
- 予実管理
- 財務分析
- 内部統制
- スキルアップ
- 昇進を目指す
- 転職
- 経理に関する資格
- ファイナンスの知識
- データ分析能力
- コミュニケーション能力
- 英語力
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経理の平均年収は男性と女性で差がある?
経理の平均年収を知る上で、男女での差があるかどうかについても気になる人は多そうです。収入の幅が広い職種であるため、年収の平均値を知るにはさまざまな視点から探る必要があるでしょう。ここでは、経理の平均年収を男女・年齢・役職別に解説します。
男女別平均年収
経理の男女別の平均年収は、以下の通りです。
性別 | 平均年収 |
---|---|
男性 | 470万円 |
女性 | 430万円 |
女性の平均年収は430万円と、男性より40万円ほど低い結果でした(※1)。正社員として働く比率の高い男性に比べ、女性は非正規雇用の割合が大きいことが給与に反映していると考えられます。
また、経理の年収は会社の規模によって異なることも、男女差が現れる要因の1つです。大企業では給与が高いながらも転勤や海外出張が多く、女性よりも男性の比率が高い傾向にあります。女性は中小企業に集まりやすい上、規模の大きい会社に比べると年収は下がるものです。そのため、女性の平均年収は男性よりも低く算出されると考えられます。
(※1)参考:経理に従事する女性の年収の目安
年齢・役職別平均年収
経理職の年齢別の平均年収は、以下の通りです(※2)。
年代 | 平均年収 | 役職等 |
---|---|---|
20代 | 300万円台 | 役職のない人が多い |
30代 | 400万円台 | リーダー候補 |
40代 | 500万円台 | 部長、課長、リーダー等 |
50代 | 600万円台 | 管理職等 |
20代は入社したてで役職のない人が多く、収入に反映しにくいことは事実です。30代からはリーダー候補に選ばれる人が増え、年収の伸び率が高くなる傾向にあります。40代からは部長や課長、リーダーのように責任ある立場を任される人が多いことから収入はさらにアップするようです。50代では管理職として経営陣寄りのポジションで活躍する人が増える上、財務職との兼任で年収700〜800万まで上がる人もいるようです。
(※2)参考:経理に従事する女性の年収の目安
女性の一般平均年収と比べると経理の平均年収は高い?
経理の大体の年収がわかったところで、日本の女性の平均収入と比べて高いかどうかも気になるでしょう。
国税庁のデータ(※2)を参照すると、令和3年の女性全体の平均年収は302万円でした。経理の女性の平均年収は430万円であり、平均より100万円以上高いといえます。あくまでも平均値のため会社の規模や地域によって若干の差はあるものの、経理の女性は一般的な年収よりも高い傾向にあるようです。
(※3)参考:令和3年分 民間給与実態統計調査 国税庁「1年を通して勤務した給与所得者」
経理として働く女性の平均年収が高い理由
経理として働く女性の年収が一般平均よりも高いことには、何か理由がありそうです。仕事内容や必要なスキルの観点から読み解くと、収入の根拠が見えてくるでしょう。ここでは、経理の女性の平均年収が高い理由を2つ解説します。
企業において重要なポジションのため
経理は企業の経営を左右する意思決定に関わる、重要なポジションといえます。会社の運営には使ったお金を記録し、把握しておくことが必要です。お金の管理に関わるさまざまな業務を正確かつ手早く行う能力を求められるため、年収が高く設定される傾向にあります。
小さなミスだとしても会社の損失に繋がる場合があるため、責任が重大な職種ともいえるでしょう。営業職や技術職のように活躍がわかりやすい役回りではないものの、会社の健全な経営には欠かせない存在です。
専門的なスキルを求められるため
正確かつスケジュール通りに会社のお金を管理するためには、高い専門スキルが求められます。業務をする上でWordやExcelなどを操作する能力はもちろん、経理で用いられる用語や税法の知識などを理解していることが前提です。
多くの情報をまとめ、期日までに処理するためには豊富な経験も必要でしょう。責任あるポジションとして会社に貢献できる高いスキルを求められることも、経理の年収が高い理由の1つです。
主な経理職の仕事内容
経理職には大まかにお金の管理をするイメージがあるものの、具体的な業務まではわからない人も多そうです。経理の業務が会社全体をどのように支えているかを知ることで、より仕事への理解が深まるでしょう。ここでは、経理の主な仕事内容を5つ解説します。
参考:経理部の仕事内容とは|経理になるには?転職や就職に有利な資格を紹介!
会計処理
会計処理とはお金の流れを帳簿に記録し、仕分けを行う作業のことです。「管理会計」「財務会計」の2つに大別され、前者は収益の向上やコスト削減など社内の管理のために用いられます。後者は株主や金融機関など、社外に報告する内容を管理するものです。仕分け作業は日にち単位で記録をしていき、最終的には月や年ごとに収支をまとめます。あとから一気に記帳しようとするとミスに繋がるので、その都度処理を行うことが基本です。
税務関連の業務
税務会計とは会社が支払う税金を計算する業務のことで、正しく納税するために行われます。一般的な財務会計のルールに則って計算した上で、法人税法に定められた項目の調整を行う必要があります。
予実管理
予実管理とは、会社の予算と実績を管理する業務のことです。予算を組んでも予定通りにいくとは限らないので、実績との差を調整し原因を調べる役割を担っています。なるべく予定の金額との差が生まれないように、予算申請時に金額のチェックを行うことも業務の1つです。できた資料は社内での事業計画や経営方針の分析など、会社の運営に活用されます。
財務分析
財務分析とは、決算書を用いて会社の経営状況をチェックする業務のことです。収益性や安全性、生産性や成長性などさまざまな切り口から会社の現状を分析します。改善点や問題点を明らかにすることで、経営危機の回避や企業の将来性の予測が可能です。業界内や競合他社との比較をすることもでき、会社にとってベストな選択に繋がります。
内部統制
内部統制とは、企業の経営目標を達成するために必要なルールを作って運用する業務のことです。どのような会社であっても、目的を叶えるためには健全でわかりやすい運営方法が必要となります。ルールを整備し適切に運用することで、企業の健全な成長を図ろうとするプロセスのことです。
具体的には「業務の有効性および効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関わる法令等の遵守」「資産の保全」の4つの観点から実施されます。それぞれの視点から社内環境を整備し、企業の目標達成に繋げていくのです。
経理として働いている女性が年収を上げる方法
女性が経理として働く場合の、年収を上げる具体的な方法が気になるところです。日々の業務の精度を上げつつ、仕事の範囲を増やせるような行動が必要となるでしょう。ここでは、経理の女性が年収を上げるためのポイントを解説します。
スキルアップ
経理として必要な知識を取得したり、経験を積んだりとスキルアップすることで年収を上げていく方法です。今担当している業務の質を上げつつ、新たな仕事にチャレンジする姿勢は経理としての経験値を高めることに繋がります。オールマイティな人材になれるように、現場経験を重ねて自らの能力向上を図りましょう。
必要であれば資格取得を目指すことでレベルアップが見込め、評価に繋がる可能性もあります。
昇進を目指す
日々スキルアップに励んでいると、昇進のチャンスが訪れる場合があります。経理の仕事ができるようになると次は会計、その後は財務と専門性の高い業務に携わる可能性もあるでしょう。経営や資金運用に関わる業務は給与が高い傾向にあるので、今の会社で高いポジションを目指すことも年収アップに繋がります。
ただ実際にどの程度年収が上がるかは会社によって異なる上、給与水準を公開していないケースがあるのが事実です。気になる場合は、上司の生活ぶりや雰囲気から大体の収入を予測できるかもしれません。
転職
今の会社での年収アップを見込めない場合は、転職を考えることも方法の1つです。仕事の幅が広がる可能性のない場合や、管理職ポジションが埋まっているケースでは自力での対処は難しいでしょう。転職することで担当できる業務が増えたり、昇進のチャンスに恵まれる可能性もあります。今の職場で働き続けるよりも年収アップが考えられる場合は、転職を視野に入れてもよさそうです。
経理職の年収を上げるのに必要なスキル
実際に経理職として年収を上げるための、具体的なスキルを知りたい人は多そうです。求められる能力は幅広く、知識はもちろん柔軟な対応力まで備わっていると会社から重宝されるでしょう。ここでは、経理職が年収を上げるために必要なスキルについて解説します。
経理に関する資格
経理に関する資格を取得し、実際の業務に役立てることで収入アップに繋がります。以下は、経理の代表的な資格です。
- 簿記
- 会計士
- ファイナンシャルプランナー
- 税理士
資格取得で書類の処理能力や財務諸表の知識を身につけることで、さらに質の高い業務ができるようになるでしょう。簿記のようにレベルによって級が設定されている資格は、難易度が上がるにつれ企業からの需要も高まります。また簿記1級を取得すると税理士試験の受験資格が得られるというように、学習内容が関連している分野も多いです。知識の幅が増えると仕事もしやすくなり、さらなるスキルアップのモチベーションにも繋がるかもしれません。
ファイナンスの知識
ファイナンスとは、経営や事業戦略をお金の面からサポートする知識のことです。経理が会社を支えるためには、会計のスキルだけでなく資金調達や予算管理などお金の運用能力を求められます。経理としての評価が高まる可能性があるので、学習しておくことがおすすめです。
データ分析能力
データ分析のスキルがあると、会社の経営に貢献できる可能性が高まります。経理がデータ分析を行うことで、経営の意思決定や業務の効率化を図ることが可能です。現在と過去の状況を読み取り、未来の予測を立てることで会社の成長に繋がります。経営判断ができると、会社に欠かせない人材になれるでしょう。
コミュニケーション能力
経理の業務を円滑に進めるためには、コミュニケーション能力が求められます。経理と聞くと、黙々とデータと向き合うイメージを持つ人が多いものです。実際は会社全体のお金の流れに関わる職種のため、さまざまな部署との連携が求められます。仕事をスムーズに進めるために、職場の人と良好な関係を保てるだけのコミュニケーション能力が必要です。
英語力
企業が海外進出する場合、英語を用いて経理業務を行う必要があります。また、外資系企業へ転職を考えている人にも活用できるスキルです。英語で会計を行える能力は、今後会社から評価される可能性が高いでしょう。
女性の経理職の平均年収を知り、さらに高める努力をしよう
女性が経理として年収を高めることは可能で、スキルアップが求められるケースがほとんどです。オールマイティに活躍できる人材は、どの会社にいても経理として年収アップを見込めるでしょう。収入を上げるために、自分に必要なスキルを高める努力を始めてみてください。
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2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。