フリーランスでできる経理の仕事とは?需要はある?|メリット・デメリットや年収についても紹介
働き方改革やコロナ禍の対策として、リモートワークの導入や在宅勤務など働き方の多様性が認められるようになってきました。このようななかで、フリーランスという働き方を選択する人も増えています。フリーランスといえばITというイメージを持つ人も多いかもしれませんが、昨今では、経理業務などの職種でもフリーランスへの需要が高まっているのです。ここではフリーランスとして経理の仕事をする場合の仕事内容や年収、メリットやデメリットを解説します。
- フリーランス経理とは?
- フリーランス経理の仕事内容
- フリーランス経理の年収
- 好きな時間・場所で働ける
- プライベートとの両立がしやすい
- 仕事量を自分でコントロールできる
- 収入が安定するまで時間がかかる
- 仕事の管理を自分で行う必要がある
- 福利厚生や失業保険がない
- 経理実務未経験では難しい
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フリーランス経理とは?
フリーランスとは会社や団体に属さず、個人で自由に仕事を契約する働き方です。
企業に雇用されているわけではないので、労働基準法は適用されません。そのため最低賃金や労働時間・日数、病気や怪我で働けなくなった時の補償などを受けることができません。
企業に雇用されている経理部社員の仕事は、その会社専属でお金にまつわる業務を一貫して担当することが一般的です。
一方でフリーランスの場合は、複数の会社を受け持つこともあれば、会計の部分的な業務を担うケースもあります。どのような業務を担当するのかは、個人の方針や案件の契約により異なります。
また一般社員であれば毎月の仕事のルーティンなどがあらかじめ定まっていますが、フリーランスの場合は、以下のような方法で、自分で集客をするところから始める必要があります。
- SNSの活用
- イベントや勉強会への参加
- ホームページやブログ運営
- マッチングサービスを利用
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フリーランス経理の仕事内容
フリーランスであろうと雇用された社員であろうと、経理の仕事はその会社におけるお金の流れを管理する業務です。フリーランスの経理職の仕事としては、以下のような典型的な経理処理や、財務管理などを依頼されることもあるでしょう。
フリーランス経理の主な仕事内容
- 伝票や領収書の整理
- 入出金管理
- 売掛金・買掛金管理業務
- 決算・申告業務
- 給与計算業務
- 年末調整業務
自身のスキルに応じてどのような仕事を受けるかは自分で決めることができるため、得意分野を明確にしておくといいでしょう。
フリーランス経理の年収
フリーランスで経理職として働く場合、料金体系は各自で決めることができます。以下のような料金体系を設定している方が多いです。
フリーランス経理の料金体系例
- 業務単価が決まっている:記帳業務の場合1仕分け100円など
- 時給単価が決まっている:1時間あたり2000円など
- プロジェクトで契約金額が決まっている:システム移行で20万円など
体系はもちろん単価についても、自由に設定することができます。自身のスキルや資格、できることを考慮しながら、ほかのフリーランス経理の単価と比較しながら決定するといいでしょう。
仮に以下の条件で仕事を受注した場合、年収はいくらになるのかシミュレーションしてみましょう。
- 入出金管理:1仕訳100円
- 月間稼働時間:100時間
入出金管理で1時間あたり40件の仕分けができると想定すると、時給4,000円です。月100時間稼働で月収は40万円、年間480万円程度と考えられます。もちろんコンスタントに仕事を受注できた場合なので、年収は前後する可能性があることは理解しておきましょう。
フリーランス経理は需要ある?
経理は企業のお金に関する重要情報を扱う業務であるため、フリーランスで経理をしても、個人相手に細々仕事をすることになると思っている人も多いかもしれません。
実は、最近では企業がフリーランスの経理を活用するケースも増えており、フリーランス経理の需要は高まっています。
企業には必ず経理部があるにも関わらず、なぜ外部のフリーランス経理に業務を委託するのか解説します。
- 経理が担う役割が増え、日々の単純な作業は外注したい企業が増えている
- IT技術が発達しているため、外部に委託しても安全性が確保できるようになった
- コスト削減の活動の一環としてフリーランスに経理を依頼する例も増えている
これまで経理のようなバックオフィスの仕事は直接利益を生まない部署と言われていましたが、最近では経営的な面から分析やアドバイスをし、売り上げに直接貢献するような位置づけへと変化しています。そのため単純な日々の作業は外注し効率化&コスト削減としてフリーランスの方へ依頼するケースが増えつつあるのです。またIT技術が進むにつれてセキュリティ面も強化され、安心して外部に委託できる環境が整っていることも要因の一つでしょう。
とくにスタートアップ企業や中小企業では、フリーランスへのニーズが高い傾向があるようです。
フリーランスで経理の仕事をするメリット
ではフリーランスで経理の仕事を行うことには、どのようなメリットがあるのか紹介します。フリーランスで経理を目指したい人は参考にしてください。
【フリーランス経理のメリット】
- 好きな時間・場所で働ける
- プライベートとの両立がしやすい
- 自分で仕事量をコントロールできる
好きな時間・場所で働ける
フリーランスは企業や団体に属しておらず、働くうえでのルールは全て自分で取り決めることができます。そのため自分のライフスタイルに合わせて、また日によって働く時間や場所を自由に選ぶことができます。契約した案件をこなせるのであれば、朝はゆっくり過ごして午後から働く、といったことも可能でしょう。クライアントとのコミュニケーションが必要なケースもあるため、完全な昼夜逆転などは難しいかもしれませんが、ある程度融通が利く点は大きなメリットです。
プライベートとの両立がしやすい
企業によって完全在宅勤務で契約するケースもあれば、月数回だけ出社など、いろいろなケースがあります。またどのような条件で契約するのかも個人の自由なので、自分の生活に合わせて、自由な働き方ができます。
それによって家事や育児など、プライベートとの両立がしやすくなるでしょう。
仕事量を自分でコントロールできる
自分で仕事量をコントロールできる点もフリーランス経理職のメリットです。受注するかしないかは自分で判断するため、自由にスケジュールを調整することができます。経理業務の繁忙期や、自身や家族の体調不良時、特に女性の場合は結婚や出産などのライフイベント時にも、無理をしなくて済むでしょう。
フリーランスで経理の仕事をするデメリット
メリットばかりのフリーランスに見えますが、デメリットとなり得るポイントもあります。フリーランスで経理職を目指す場合は、デメリットをよく理解しておくことで、後悔やミスマッチを防ぐことができます。
【フリーランス経理のデメリット】
- 収入が安定するまで時間がかかる
- 仕事の管理を自分で行う必要がある
- 福利厚生や失業保険がない
- 経理実務未経験では難しい
収入が安定するまで時間がかかる
フリーランスは自由に受注、契約ができますが、時間に余裕がある時にタイミングよく仕事があるとは限りません。多くの場合、案件数によって収入が異なるため、毎月一定ではない点は理解しておきましょう。ある程度実績を積めば受注しやすくなりますが、最初のうちは思ったように受注できず、収入が安定しにくいケースが多いです。
実績を積み重ねながら、継続案件や顧客を少しずつ増やすことで、少しずつ収入も安定するようになるでしょう。
仕事の管理を自分で行う必要がある
フリーランスとして働く場合、仕事の受注・スケジュール管理・集客はしっかり計画を立てて行う必要があります。このほかに、確定申告など税金関連も自分で行います。このように、フリーランスは直接売上につながらないような作業も多くあることを理解しておきましょう。
福利厚生や失業保険がない
フリーランスには、福利厚生や各種保険がないため、個人で加入する必要があります。
正社員であれば健康保険は会社で加入しますが、フリーランスの場合は自身で国民健康保険に加入しなければいけません。また社会保険料も正社員であれば会社が半額負担しますが、フリーランスは全額自己負担になるなどを知っておきましょう。また、仕事を失ったとしても失業保険を受給することもできません。
稼げるようになれば上限はない一方で、出費も多いということを理解しておきましょう。
経理実務未経験では難しい
経理経験がない状態からいきなりフリーランスを目指すことは難しいでしょう。フリーランスとしてデビューはできますが、経理の経験がない状態でいきなり仕事を受注しても要領がわからなかったり、ミスをしてしまったりと、クライアントからの信用を失うことになりかねません。
経理未経験の場合は、いきなりフリーランスを目指すのではなく、まずは社員として実務経験を積むことが最善です。自分の強みや得意分野が分かれば、フリーランスでも活躍できるようになるでしょう。
最近では、社員であっても時短勤務やフレックス、フル在宅勤務など、柔軟な働き方ができる企業が増えています。職場環境や労働スタイルなど自分に合う企業を探してみるといいでしょう。
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時短勤務やフレックス、フル在宅勤務など柔軟な働き方を採用している企業も多く取り扱っているため、自分に合った職場を見つけることができるでしょう。専門のアドバイザーもいるので、不安な点は相談しながら転職活動を進められて安心です。
まとめ
働き方の多様化によって、フリーランスで働く人も増えています。また経理などのバックオフィスにおいても、経理部の在り方の変化に伴って、フリーランスの方への需要が高くなっているのが現状です。フリーランスには魅力も多いですが、注意しなければいけない点もあります。総合的に判断して、自分の合うスタイルを選ぶようにしましょう。とはいえ、未経験からいきなりフリーランスの経理職で働くことは難しいです。まずは経験を積んで、自分の強みを把握するところから始めましょう。
2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。