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第二新卒が人事になる方法は?未経験から人事になる方法を解説

栗田 謙人
更新日:2023/10/23

第二新卒とは一般的に学校を卒業後に新卒で入社し、社会人としての経験が3年以上ある人を指します。その間に人事職に興味関心を持ち、人事に転職したいと考える人もいます。人事は、社内からの登用や、経験者からの採用が多く、未経験者の転職は難しい職種ですが、第二新卒から人事を目指すのは可能なのでしょうか。

ここでは、第二新卒から人事を目指す際に知っておくべき知識、やるべき対策を説明します。人事への転職の一助になれば幸いです。

目次
  • 第二新卒でも人事になることが可能な理由
    • ポテンシャル採用のため
    • 過去の職歴が最重要視されないため
  • 第二新卒で人事になりたい人が知るべき人事の仕事内容
    • 給与計算業務
    • 社会保険適用業務
    • 人材採用
    • 人事制度企画
    • 人材教育
    • 人材管理
  • 第二新卒で人事になるために重要なポイント
    • コミュニケーション能力を磨く
    • 社労士の過去問を勉強する(特に判例)
    • 事務仕事の経験をしておく
    • 営業職を経験している場合はアピールする
  • 第二新卒で人事になるために重要な資質
    • ストレス耐性
    • 論理的な思考能力
    • リーダーシップ
  • 第二新卒で人事職への転職は可能
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第二新卒でも人事になることが可能な理由

第二新卒で人事職への転職は可能です。しかし、人事の求人は少なく人気が高いため転職難易度が高い傾向にあります。第二新卒でも人事になることが可能な理由は、人材が持つ可能性を重視するポテンシャル採用や過去の職歴が重要視されないことなどが挙げられます。

ポテンシャル採用のため

第二新卒の場合、採用企業はポテンシャル採用を行うケースがあります。ポテンシャル採用とは、求職者の性格や潜在的能力、可能性を判断して採用することで、仕事のスキルや専門性は自社で育成する前提での採用です。

採用企業にとって、第二新卒は、基本的なビジネスマナーやコミュニケーションを習得済みで、一社目の企業文化等に浸りきっていないという点で、新卒に比べ研修コストがかからないというメリットがあります。また、表計算などビジネスソフトが実務レベルで使える程度のスキルを持っていることも、企業にとっては魅力です。

人事を目指すならば、「人事未経験者歓迎」「第二新卒歓迎」と記されている求人情報はこまめにチェックし、チャレンジする価値があるでしょう。

過去の職歴が最重要視されないため

第二新卒の求人では、前職の職歴や実績が最重要視されません。理由は、即戦力としての採用ではなく、現場で育成しようという考えだからです。人事は専門性の高い部署であり、キャリアプランも立てやすいという特徴から、部署内に優秀な人事パーソンを育て上げるノウハウが確立されている場合が多いです。

第二新卒の場合、過去の職歴もシンプルですので、実務レベルの仕事に従事することが可能で、性格や資質が採用企業とマッチすれば、採用される可能性があります。

人事は経営にも近いところで会社を俯瞰できる職種であり、一生の仕事になります。少しハードルが高くても、できる限りの準備をして転職を成功させたいものです。

第二新卒で人事になりたい人が知るべき人事の仕事内容

第二新卒で人事職を目指すにあたって、人事の仕事内容を把握しておくことも大切です。採用の際に人事の仕事を見ることがありますが、人事は採用だけではありません。

人事の仕事には、大きく分けて人事と労務の業務があり、人事分野には採用、育成、評価、人材管理、労務分野には、勤怠管理、給与計算、社会保険など福利厚生関連の業務があります。また、経営方針と連携した中長期の人事計画の策定や、組織デザインなども人事の仕事です。

給与計算業務

給与計算は、労務分野の業務で、人事の中でも重要なルーティン業務の一つです。会社によっては、経理が担当する場合もあります。

従業員の日々の勤務状況を把握する勤怠管理をしっかり行い、毎月の給与を計算します。全従業員が対象で、勤怠状況の把握には各種ツールを活用する場合が多く、給与計算もシステムの活用で省力化されている場合が多いです。しかし、ミスが許されない業務ですので、人事部の複数人でチェックし、慎重に行う必要があります。

社会保険適用業務

各種社会保険の適用も労務分野で重要な業務です。各種社会保険には、厚生年金、健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険があり、従業員に対し、そのすべての手続きを行う必要があります。

従業員が入職・退職した際に必要なほか、毎月の給与支払い時には、会社負担分と個人負担分を計算し、支払う給与から個人負担分を差し引く手続きも発生します。

社会保険の手続きや毎月の計算、預かり金の支払いなど手間と時間のかかる業務ですが、こちらも、クラウドなどのシステムを活用し省力化している企業も多いです。

人材採用

人事の仕事でイメージしやすいのは、人材採用ではないでしょうか。採用業務には、新卒採用と中途採用があり、一年を通して採用活動を行っています。

新卒採用では、広報解禁から内定解禁までの間、会社説明会、エントリー管理、適正試験や筆記試験の実施、面接などを滞りなく行います。中途採用は、部署や経営の意向を受け、転職エージェントや転職サイトへの掲載、スカウト、ヘッドハンティングなどを通し、戦力になる人材を探し出します。

人材採用には、多くの手間と費用とがかかりますので、採用した人材が定着する工夫も人事は考えなくてはなりません。

人事制度企画

人事部門の重要な業務のひとつが人事制度企画立案です。企業の人事制度は、従業員の処遇決定の基となるものであり、人件費管理の根拠となるもので、企業経営に大きく影響します。そのため、経営状況、会社の成長、事業企画などと連携しながら立案しなければなりません。

制度には、具体的には評価制度、報奨制度、人材育成制度、福利厚生制度といったものがあります。人事制度を企画する際は、各種法令で義務付けられている内容をクリアしていることと、従業員全体に対する公平性と透明性が求められます。

人材教育

人材教育は、新入社員に対する研修をはじめ、リーダーシップ研修、管理職に対するマネジメント研修など、従業員の経験やポジションに応じたプログラムを企画し運営する業務です。

企業の生産性を向上させ利益を拡大するためには、人材の能力開発が必要です。また、企業の人材教育の理論や方法論は常に進化していますので、人事担当者は、普段から新しい知識を学習し効率的で効果の高い教育方法を企画する必要があります。

人材管理

企業にとって自社の従業員の能力や実績を把握し、効果的に統制し、適材適所の理想的な配置を行うことができる情報を管理するのが、人材管理です。経営視点で必要な人材を必要なときに確保したり、従業員の持つ能力が最大限に発揮できる部署を探したり、処遇を検討するなどが具体的な業務です。

経営の意思決定にはスピードが求められ、企業は目的に合わせて迅速に変化していくものになっています。人事は人材管理の徹底により、経営者や経営企画の要望に最適解を提供できる体制を作っているのです。

第二新卒で人事になるために重要なポイント

第二新卒からの人事転職は、将来に期待してのポテンシャル採用など教育することを前提とした募集がほとんどですので、通常の転職とは違ったポイントに注力しなればになりません。

人事にいて積極的に学習しているという姿勢とともに、コミュニケーションの能力の高さをアピールできれば、有利になるでしょう。

コミュニケーション能力を磨く

人事では、社内外の人々とのコミュニケーションが求められます。社内に向けては、従業員との人事面談などモチベーションに関わるものから、経営者の意向をヒアリングするなどの局面があります。対外的なコミュニケーションでは、人材エージェンシーとの折衝や社外の社労士とのやりとりなどがあるでしょう。

いずれの場合も、「相手の話をよく聞き理解する」というコミュニケーションの基本的な能力が求められます。自分のことを話す態度ではなく、聞く態度。人事を目指すのならば、傾聴するコミュニケーションを学びましょう。

社労士の過去問を勉強する(特に判例)

人事を志望するならば、社会保険労務士の試験問題を勉強することが効果的です。人事は、制度設計や福利厚生、労務管理などの業務で、関連法令の基本的な知識が求められます。特に、労務の分野の担当者には、就業規則の設計や労使間のトラブルの解決など、多くの業務で労働法などの法律の知識が重要です。

社会保険労務士の試験問題で人事関連法令を学習をしているというアピールは、採用企業の担当者に、求職者が、人事に対し本気であるという態度を示すことができ、選考を有利に進めることが可能です。

法律や判例に関わることが好きであるという資質も、人事には大事です。

事務仕事の経験をしておく

人事を目指すのならば、事務仕事の経験を積んでおいたほうが良いでしょう。勤怠管理や給与計算などの労務分野では、人事担当者は多くの事務仕事に携わることになります。事務仕事では、単純なルーティン業務を長時間行うことも稀ではありません。

勤怠管理では従業員による記録を整理し管理する業務があります。また、採用業務でも、採用計画書の作成や各種転職・就職サイトの操作と管理、エントリーシートの管理などの事務作業が発生します。

人事業務で発生する書類作成やデータ入力などの事務作業に、ミスなく、滞りなく携わることができるように、現職のうちから、進んで事務仕事に関わり、経験を積むと良いです。

営業職を経験している場合はアピールする

第二新卒から人事への転職では、前職で、営業職の経験があることは大きなアピールになります。人事担当者の仕事は、営業職と似たものがあるからです。

採用業務では、目標の採用数をKPIとし、効率的にそれを実現する方法を考えて実行しなければなりません。また、採用サイト等にかかるコストも把握しなければなりません。営業での経験は、コスト意識と目標達成に向けた訓練を受けてますので、実績や経験内容とともに具体的にアピールするのが効果的です。

また、営業で培った、チャレンジングな姿勢やクライアントからのヒアリング力、調整力は、人事でも大いに役立つものですので、採用担当者に、欲しい人材だと思わせることができます。

第二新卒で人事になるために重要な資質

第二新卒、未経験で人事の仕事につくには、今後人事パーソンとして活躍が期待できるポテンシャルと、人事という仕事への意欲、基本的なビジネスパーソンとしてのスキルなどが必要です。また、人事という専門職の性格上、資質も重要になります。

ストレス耐性

人事は、ストレスの多い部署です。経営陣と従業員との間で板挟みになることや、従業員に異動や転勤・出向など調整が必要な通達をすることも。日常的にも、評価や報奨、昇進など、個人の人生や生活に関わることが多く、従業員によっては人事担当者をよく思わない場合もあります。

また、従業員全員が安心して働ける環境を整備する労務分野の業務では、法令やガイドラインを細かくチェックする作業もある職種です。

営業や企画のように個人的に成果を評価されることも少ない部署ですので、ストレスを溜めない性格や資質が求められます。

論理的な思考能力

論理的思考能力も人事に求められる資質の一つです。人事に求められるのは公平性です。誰かを重要なポジションに異動させたり、新しい部署に引き抜いたりする際には、周囲の従業員が納得する理由を、論理的に説明する必要があります。

また、労使間のトラブルの調整・解決では、法令に基づいた解釈や判断が求められます。その際にも論理的思考能力が必要です。

リーダーシップ

人事には、リーダーシップも必要です。部署のすべての業務に自分から積極的に入り込み、新しい業務に進んで手を挙げるタイプのリーダーシップです。他部署との交渉でも、受動的に話しを聞くだけでなく、進んで論点を整理し解決の方向性を提示、承諾させるという主導権を持つ能力が求められます。

事案をまとめる立場を取ることができないと、経営方針を背負って社内調整を行うことは困難です。常に、話の中心に人事がいることで、従業員は安心して自由に自分たちの要望や環境に対する不満を語ることができるのです。

第二新卒で人事職への転職は可能

第二新卒え人事を目指すのは不可能ではありません。未経験からの人事の求人は少ないですがあります。企業は、将来、優秀な人事パーソンとして活躍することを期待し、ポテンシャル採用を行うこともありますので、志望動機、アピールポイントを明確にし、選考に臨みましょう。

また、人事部署の仕事内容を把握すること、法令に対する理解が必要な仕事であることを理解するための準備を行うことも大切です。

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株式会社WARC HRtech CSマネージャー 栗田 謙人

2021年にSYNCAのカスタマーサクセスとしてWARCにジョイン。コーポレート領域に特化し、求職者の転職支援から企業の採用支援の双方に従事し、BizDevとしても機能の企画立案などに携わる。